
カレーライスに「旬」はあるのか

月別カレーライス攻略法:1月〜12月
**1月・2月——静かな冬の狙い目** 冬。これが実はカレーライス愛好家にとっての穴場シーズンだと思っている。理由は単純で、観光客が少ない。神保町の老舗「共栄堂」(神田神保町1丁目近辺)でも、通常40〜50分待ちになる週末が、1月の平日なら15分以内で座れることがある(ただし年によって変わるので念のため確認を)。 寒い日のスープカレーは格別だ。札幌発祥のスープカレーだが、東京にも優れた店がある。一杯1,200円〜1,800円程度。身体が温まる。ただ、1月は正月休みで閉まっている店も多いので、訪問前に営業確認は必須になる。 **3月・4月——桜と混雑の二律背反** 3月後半から4月にかけては、東京全体が観光客であふれる。上野、新宿、渋谷——どこも人だらけになる。カレー激戦区の神保町も例外ではなく、人気店では平日でも30分以上待つことがざらになってくる。 予算への影響は意外と小さい。カレーライスはもともと価格が安定しているジャンルで、800円〜1,200円という相場が季節によって大きく動くことは少ない。ただ、行列時間という「見えないコスト」は確実に上がる。この時期に訪れるなら、開店直後(多くの店が11:00〜11:30オープン)を狙うか、14:00〜16:00のアイドルタイムを狙うのが現実的だ。 そういえば、4月の神保町周辺はカレーの匂いと古本の匂いが混ざって、なんとも言えない独特の空気感がある。これは一度体験してほしい。 **5月・6月——理想的なシーズンの始まり** 5月。私が個人的に最もカレーを食べに行きたい月だ。 気候が安定している。観光客のピークはやや落ち着く。新緑の中を歩きながら店を探す時間が、それ自体で旅になる。カレーの食べ歩きをするなら、神保町から水道橋、本郷あたりまで歩けるくらいの陽気が続く。 スパイスカレーの界隈では、5月〜6月に夏野菜を使った限定メニューが出始める店もある。茄子、ズッキーニ、パプリカを使ったものが多い。価格は通常メニューより100〜300円ほど高いことが多いが、それだけの価値はある(と私は思っている)。 6月は梅雨に入る。雨の日のカレーも悪くない、というか正直かなり好きだ。傘を持って一人で店に入り、窓の外の雨を眺めながら食べるカレーには、独特の落ち着きがある。行列も雨の日は短くなる傾向がある。 **7月・8月——夏カレーの特別な魅力** 暑い。とにかく暑い。東京の夏は本当に過酷で、外を歩くだけで消耗する。 でも、カレーは夏に食べてこそという考え方がある。発汗を促して体温調節を助けるというのは、スパイスの本来の役割でもある。夏のカレーライスには、辛さが増したメニューや夏野菜をふんだんに使ったものが登場する。価格帯は変わらないが、特別感がある。 現実的な問題として、夏の東京は外国人観光客が多く、人気店は混む。特に神保町エリアの老舗は、昼の12:00〜13:30はほぼ確実に行列になる。この時間帯を避けるか、事前に予約できる店(最近はオンライン予約を導入している店も増えた)を選ぶのが賢い。 もう一つ。夏はエアコンの効きすぎた店内で食べることになることが多い。店によっては体が冷えすぎる。上着を一枚持っていくことを勧める。 **9月・10月——秋のカレーが最高の理由** 断言する。東京でカレーライスを食べるなら、9月下旬から10月がベストだ。 理由は複数ある。まず気候。暑さが和らいで、歩くことが楽しくなる。次に混雑。夏の観光ピークが終わり、紅葉シーズン前の静けさがある。そして食材。秋の野菜——南瓜、薩摩芋、栗——を使った季節限定カレーが各店で登場し始める。 予算について言うと、秋は観光客向けの価格変動がほとんどなく、良心的な相場が維持される傾向がある。ランチセット(カレー+サラダ+飲み物)で1,000円〜1,300円というものを見かけることも多い。夜の営業をしている店では、ディナータイムに行くとゆっくり食べられる。 この時期、神保町から歩いて行ける距離にある靖国神社の周辺も静かになる。カレーを食べた後に散歩するコースとして、私はよく使う。 **11月・12月——年末の慌ただしさと穴場時間帯** 11月は悪くない。ただ、12月に入ると東京は急に慌ただしくなる。忘年会シーズンで夜の飲食店は混むが、カレーライスの店はランチ主体のことが多いので、実はそれほど影響を受けない。 12月のカレーライスにはスパイスが特に馴染む感覚がある(気のせいかもしれないが)。温かいものが恋しい季節に、カレーライスは完璧な食事になる。年末の30日、31日は閉まる店が多いので、この時期に東京を訪れる計画があるなら早めに確認を。高シーズンと低シーズン:予算と体験の違い

予算の現実的な見積もり
一日カレーライスを中心に東京を食べ歩くとして、現実的な予算を書いておく。 ランチに一杯のカレーライス:780円〜1,500円。スープカレーなら1,200円〜1,800円が相場になる。食べ歩きをするなら、一軒目をがっつり食べて、二軒目は小さいサイズで注文するか、カレーパン(神保町の「ミロンガ」近辺のベーカリーで確か200〜300円台だったと思う、念のため確認を)で補完するのが私のやり方だ。 交通費は、神保町(都営新宿線・三田線、東京メトロ半蔵門線)を起点にすれば、主要なカレー店の多くに乗り換えなしか一度の乗り換えでアクセスできる。IC乗車で178円〜240円程度の移動が多い。 一日の食事費用だけで見ると、2,000円〜4,000円あれば十分なカレーライス探訪ができる。おすすめの訪問タイミングと、一つの問い



